2011年9月26日月曜日

IN A BETTER WORLD(未来を生きる君たちへ)


先週の金曜日に未来を生きる君たちへという映画を観てきたのでその感想。
あらすじ、詳細は公式HPとwikipediaを参照してください。

未来を生きる君たちへ 公式HP
未来を生きる君たちへ wikipedia

結構前から予告編を観るたびに大号泣してたんだけど、ようやく観に行ってきました。
それこそ未来を生きる君たちへ、伝えたいことはたくさんあるんだけど、この映画を子供たちに見せることがそれを伝えることには多分ならなくて、どちらかと言えば観た大人の我々がどうにかして伝えなければならないということを思い知らされるというか、そう思わざるを得ないというか、そういう映画でした。

この映画はデンマークとスウェーデンの映画で、原題はデンマーク語で「Hævnen」で復讐という意味。
この原題の「復讐」が英訳タイトルでは「IN A BETTER WORLD」、日本語にすると「より良い世界で」になって、更に邦題になると「未来を生きる君たちへ」へとなっている。
これはパンフレットで作家の角田光代先生も書いていて、俺も完全に同感だったことで、むちゃくちゃな邦題に何度も辟易させられてきた、去年でいうと「ぼくのエリ 200歳の少女」なんていうネタバレタイトルなんかに苦しめられたんだけど、不思議のこの映画におけるすべてのタイトルが劇中で妙に染み入ってくる。
劇中では一方的に振るわれる理不尽な仕打ち「暴力」に対して復讐を繰り返していたら世界はおかしくなってしまうと子供たちを諭す父親も、激情にかられ暴力の行使者を無力な姿でその暴力の被害者に引き渡すことによって「復讐」の代行をしてしまう。
復讐は人間の性で、その性が故に人は憎しみ合うように運命づけられているのだろうか。
内戦のキャンプ地も、学校も、街も、変わらず暴力に満ちている。
そしてその復讐の応酬の世界に子供たちは生きている。
未来を生きる君たちへ、その生きる未来がより良い世界であるように。
そしてそれは復讐が生むものではない。
まあ言ってしまえば「復讐、いくない」というありふれたメッセージではあるんだけど、あるべき世界に対して純な子供が復讐というアプローチでそれを実現させようと考えるところに大人として心えぐられる。
復讐よくないと諭す父親の説得力は満点なのに、その父親さえも復讐の片翼を担ってしまう場面も、完全に自分でもそうするだろうと思ってしまうところがよく出来ている。
ただそれは今を生きる我々だから自身の都合でその復讐はしょうがないと考えるだけで、無垢として生まれてきた子供たちには基本的には関係のない話なんだよね。
とはいうものの学校内という子供たちの世界でも暴力や復讐は存在するわけで、それは暴力と復讐のはびこる世界の一部だからなのか、それとも人間が生まれつきそうなるように出来ているのかはわからない。
なんにせよ憎しみを越えたそのより良い世界には「赦す」ことでしか辿りつくことができないのだろうと映画を観ていると思うし、そうでないとなんかもう嫌になる。
だからこそそれを体現するように傷付いた少年は傷付けた少年を赦すことで友情を深めたラストに心を打たれたというか救われた気持ちになった。
パンフレットのインタビューで監督のスサンネ・ビアは「『復讐』のタイトルの代わりに『赦し』というタイトルでも不思議ではなかった」と答えている。
すべてを赦すことは、正直難しいけど、赦したことで友情を深めた少年たちに明るい未来を期待せずにはいられない、そんな気分になったぜ。

まあ何ともいつも以上にまとまりがない感想になったぞ。
いいこと言おうと思ったけど、言えなかったというお話ですな。
赦してちょんまげプリン。
ただ俺はお前を絶対に許さないゾ!

極めて良い映画なので是非みなさんも観てください。

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